どうして?
インタビュー

岡山大学大学院に入られる前は何をされていましたか?
岡山大学教育学部に在籍し,中学校の保健体育を専攻していました。学部での学びや実践を通して,身体同士の関係性や,集団の中で人の行動がどのように影響し合い変化するのかに関心を持つようになりました。また,海外にも関心を持ち,文化や環境の違いによって人の行動や関係性がどう変化するのかフィールドワークを通して勉強をしていました。
山口 結己
2026年4月 修士課程入学


どうして岡山大学教育科学専攻を選ばれたのですか?
学部での学びを通して得た関心をさらに深めたいと考え,岡山大学教育科学専攻を志望しました。学校という場は人が集い,相互行為が活発に行われる場の一つです。特に,体育という身体を用いた教育場面やクラス・学年といった社会集団を教育科学の観点から捉え,人の行動や関係性がどのように相互作用しながら形成されているのかを学びたいと考え,入学を決めました。


PBLを受講してどうですか?
他者と協働して何かを実践することの困難さを日々実感しています。意見の違いや認識のずれから議論が停滞することもありますが,その過程で自分にはない視点や考えに触れることができ,理解の幅が広がっていると感じています。また,協力してくださる企業の方々や先生方との関わりを通して,実社会に根ざした多様な視点に触れ,試行錯誤を重ねながら一つの方向性を見出していく経験は,協働することの意義を改めて考える機会にもなっています。人が集団を形成し共同する中でどのような相互作用が生まれるのかに関心があるため,こうした経験を主観的・客観的の両面から捉えながら学びを深めています。


どのような研究を予定していますか?
太極拳の集団実践について,身体的な実践を通して人と人との関係性や集団の秩序がどのように形成されるのか,さらにその中で個人の身体がどのように変容していくのかを明らかにしたいと考えています。大学院では中国で参与観察を行いながら研究を進める予定です。


岡山大学修了後、将来のキャリアは?
将来の進路は現在模索している段階ですが,大学院で培う問題解決力や協働する力を生かし,社会課題の解決に関わる仕事に携わりたいと考えています。将来的には,国際機関で国内にとどまらず世界規模で課題解決に取り組むことを目標としています。


最後に、一言、お願いします。
2年間という時間は非常に短いからこそ,その使い方が重要だと考えています。日々思考しながら,出会う人とのつながりを大切にしていきたいと思います。


岡山大学大学院に入られる前は何をされていましたか?
地元・岡山を離れ,広島大学教育学部第四類(生涯活動教育系)音楽文化系コースに在籍し,ピアノを専攻していました。中学校教諭一種免許状(音楽)および高等学校教諭一種免許状(音楽)を取得し,演奏と教育の両面から音楽について学んできました。
倉地 彩歌
2026年4月 修士課程入学


どうして岡山大学教育科学専攻を選ばれたのですか?
一番の理由は,やはり地元・岡山が大好きだからです。大学進学を機に一度岡山を離れたのですが,外から客観的に見ることで,自分が生まれ育った地域の魅力を再発見しました。それと同時に,これまで培ってきた学びを,大好きな地元に還元したいという想いがどんどん強くなっていきました。
もう一つの理由は,教育の新しい可能性を広げたかったからです。学部の頃は学校教育を中心に学んでいたのですが,不登校や地域格差など,学校という枠組みだけでは解決が難しい現代社会の課題にも直面し,公教育の限界について考える機会が多くありました。
そんな時,岡山大学の教育科学専攻の存在を知りました。ここは学校の中だけに閉じこもらず,社会や地域といった多角的な視点から「教育」を捉え直せる場所です。まさに自分が考えていた問題意識とぴったり重なると感じ,入学を決めました。


PBLを受講してどうですか?
他分野の学生や留学生とチームを組み,一つのテーマに向かって課題解決に取り組む日々は,新たな発見や刺激にあふれています。
もちろん,専門や価値観,文化的背景の異なる人たちと協働することは簡単ではありません。物事の前提や考え方を丁寧に共有しながら,お互いの違いを理解していく必要があります。しかし,そのプロセスを通して,自分とは異なる視点や感じ方に触れ,世界に対する「やさしさ」を少しずつ育てていけるような感覚があります。
私自身,大学で学びを深める中で,学問的な「正しさ」と,社会の中で求められる「正しさ」が必ずしも一致するわけではないことを実感してきました。だからこそ,自分の学びを単なる知識として終わらせるのではなく,社会の中で困難を抱える人々のために活かしたいと考えています。
PBLでは,地域の企業の方々にもお力添えをいただきながら,多様な専門性を持つ仲間と協働し,既存の枠組みにとらわれない新しい価値を生み出していきます。ここで得られる地道ながらもクリエイティブな経験は,修士課程だからこそ得られる本当に貴重な学びですし,自身の研究活動にも間違いなく還元されていると感じています。


どのような研究を予定していますか?
私は,「現代」を生きる「日本人」である私たちにとって,クラシック音楽を学ぶこと,演奏すること,鑑賞することにはどのような意義があるのか,という問いを持っています。そのために,近代化の中で変容してきた日本的美意識と,日本におけるクラシック音楽受容の歴史との関連について研究したいと考えています。
研究と並行してピアノの演奏活動にも継続して取り組んで研鑽を積みながら,論理と感性の両面から問いを深めていきたいです。そして,西洋と東洋,それぞれの文化や価値観をつなぐ視点を持ちながら,自分なりの研究を形にしていけたらと思っています。


岡山大学修了後、将来のキャリアは?
現時点では具体的な職種を模索している最中ですが,将来的には岡山県内の企業などで働きながら,社会という広い文脈の中で「教育の力や可能性」を実践的に考えていきたいと思っています。大好きな地元・岡山に,仕事を通してしっかりと貢献していくことが私の目標です。


最後に、一言、お願いします。
「教育」には,まだまだ新しい可能性がたくさん隠されていると思っています。日々の生活の中で感じるちょっとした違和感や疑問は,きっと大切な「問い」の入り口です。その問いを,多様な背景を持つ仲間たちと共有しながら,一緒により良い未来を考えていける環境が,この岡山大学教育科学専攻にはあります。ぜひ,ご自身の関心や問題意識を大切にしながら,新しい学びに挑戦してみてください!


岡山大学大学院に入られる前は何をされていましたか?
息子が6 歳のときに家族でオーストラリアに移住し,約16年間,主婦として子育てに専念してきました。多様な文化や価値観の中で,子どもが困難を乗り越え成長していく姿を間近で見る中で,教育の在り方や人の強さについて深く考えるようになりました。この時間は,私にとっても多くの学びに満ちた貴重な経験だったと感じています。
井筒 なぎさ
2025年4月 修士課程入学


どうして岡山大学教育科学専攻を選ばれたのですか?
子育てや教育の経験を振り返る中で,私自身の歩みや考え方にどのような意味があったのかを問い直したいと思うようになりました。そして,もしその経験に価値があるのなら,それを社会の中でどのように活かせるのかを改めて学び直したいと考え,進学を決意しました。岡山大学教育科学専攻では,世代や立場を超えて学び合うPBL といった実践が行われており,自分がこれから挑戦したい方向性と重なっていると感じました。こうした環境の中でなら,自分自身の問いにじっくりと向き合えると思いました。


PBLを受講してどうですか?
実社会とつながる課題に取り組みながら,世代や専門分野を超えて対話を重ねていく中で,自分のこれまでの経験に新たな意味が見えてきました。特に,異なる視点や価値観に出会うことで,自分自身の考え方の偏りや思い込みに気づく機会が増えたように感じています。受け身ではなく,共に学び合うスタイルの中では,答えのない問いに向き合う場面も多くありますが,そのプロセスを通して自分の思考が少しずつほぐれていくような感覚があります。知識を得るだけでなく,自分自身を耕すような,そんな深い学びがある事を改めて実感しています。はじめは不安や戸惑いもありましたが,今では「新しい世界をのぞいている」というようなワクワク感とともに,「今,まさに学び直している」という実感を持ちながら,充実した時間を過ごしています。


どのような研究を予定していますか?
美術教育を通じて,人生の困難や予測困難な現代社会において,それらをしなやかに乗り越える力(レジリエンス)をどのように育むことができるのかを研究したいと考えています。多様な環境下で困難に向き合いながらも,たくましく成長していく子どもたちの姿に触れてきたことから,レジリエンスの重要性を強く意識するようになりました。アートが持つ表現の力や,自己肯定感を育てる働き,他者と関わる力を養う可能性に注目し,個々の人生を前向きに生きる力へとつながる美術教育のあり方を探究していきたいと考えています。


岡山大学修了後、将来のキャリアは?
将来的には,アートを通じて,子どもから大人まで一人ひとりが自分らしさを発見し,自分のペースで表現しながら生きていけるような場づくりに関わっていきたいと考えています。アートには,時に人生を変えるほどの力があると私は信じています。だからこそ,学校教育の現場にとどまらず,地域や福祉の分野とも連携しながら,アートの力で人と人とがつながり,お互いを理解し合えるような関係性を育てていけたらと願っています。また,もし美術教師として教育に携わる機会があれば,子どもたちが大人になった時,ふと思い出して心が少し温まるような,そんな美術の授業を届けられたらと思っています。


最後に、一言、お願いします。
最後に,こんなシェイクスピアの言葉があります。「この世は舞台,人はみな役者」。人生という舞台の上で,私もまた新たな場面に立とうとしています。役を与えられるのを待つのではなく,自分自身で物語を紡ぎ,自分なりの人生を創り出していきたいと考えています。そして,年齢や立場に関係なく,「いつからでも挑戦できる」と思える社会を,自らの生き方を通して体現していけたらと思っています。誰かの心にそっと火を灯し,「私も何か始めてみようかな」と感じてもらえる,そんなきっかけになれたら嬉しいです。


岡山大学大学院に入られる前は何をされていましたか?
中国の大学の財務会計教育専攻を卒業した後,日本語を勉強したり留学を準備したりしました。
LIU Qingyi
2025年4月 修士課程入学


どうして岡山大学教育科学専攻を選ばれたのですか?
グローバル化とデジタル化の進展により,企業は創造的思考や実践的スキルを持つ人材を求めています。STEAM教育は科学,技術,工学,美術,数学を統合し,問題解決能力や創造力を育む教育としてされています。しかし,中国ではSTEAM教育の導入がまだ十分ではなく,特に商業分野における実践研究が少ないからです。


PBLを受講してどうですか?
PBLの授業はとても有意義です。留学生としてPBLに初めて触れたので,とても新鮮で深い興味を感じました。先生たちは多くのモデルと具体例を与えて,私たちがより良い課題を理解するのを助けてくれました。自分でいろんな課題に関する考えて,チームで協力しながら解決していく過程は,学びが深まるだけでなく,実践的な力も身につくと思います。この授業で学んだことは,今後の研究や理解を進める上で大きな助けになると感じています。それ以外,2年生のグループたちの発表を聞いた後,多い感想があります。もっと教育課題の多様な可能性があると感じました。


どのような研究を予定していますか?
私は,商業教育におけるSTEAM型の授業実践を通じて,生徒の会計的思考力や意思決定力がどのように変化するかを研究する予定ですが,もう少し事前調査を進めてから具体的なテーマを決めたいと考えています。


岡山大学修了後、将来のキャリアは?
岡山大学大学院を修了した後は,教育分野で教師として働きたいと考えています。特に,STEAM教育を活かして,実践的で創造力のある授業ができるような教育者を目指しています。将来的には,母国の教育にも貢献したいと思っています。


最後に、一言、お願いします。
人生に無駄な一歩はないと信じています。挑戦すれば,必ず何かしらの答えが見つかると思います。
