父が学生時代にボランティアをした香川県にあるハンセン病療養所大島青松園に、生後6か月のとき初めて行きました。子どもを持つことをゆるされなかった入所者のみなさんは、私を娘のようにかわいがってくださいました。隔絶された療養所で、音楽が人々にとって生きる力となり、独自の文化を形成したことを知り、研究として取り組みたいと思うようになりました。2014年に千葉から岡山に移住し、岡山大学で音楽教育の観点から指導していただけそうな教員に出会うことができました。その先生から、「PBLを基盤にした新しい修士課程は、きっとあなたに向いていると思う」と言われたのが、本専攻を選ぶことにつながりました。