岡山大学 教職大学院岡山大学大学院教育学研究科専門職学位課程(教職大学院)教職実践専攻

修了後の活躍

学部新卒学生の進路状況

教職大学院を修了後、学部新卒学生は西日本を中心とする全国各地で教員として活躍しています。

  小学校 中学校 高校 中学・高校 特別支援 盲学校
2019年度修了生 11 11 4 1 1 0
2020年度修了生 5 9 7 0 0 0

修了生の声

山崎湧太(岡山市立福島小学校・教諭)

教職大学院の2年問

教職大学院では、子どもたちとともに学び続けるために必要な力を身につけることができました。現場に出て、4年目を迎える今、しみじみとその力を身につけることができてよかったと実感することが多くあります。教職大学院では、算数科教育を中心として、授業づくりについて深く学びました。採用試験に合格してから2年間の猶予があったことから、小学校6年間分の算数の教材研究を徹底的に行うことができ、カリキュラム構成などについても学ぶことができました。自分が学びたいことを徹底的に学び、さらに教職大学院で学ぶ多領域のことから自分の教育実践をより豊かに、そして高度にすることができたと思います。

いま、教壇に立ち自信を持って教えることができるのは、教職大学院の2年間があったからこそであると思っています。自分の追求した課題と真剣に向き合える時間が十分にあったことで、教職大学院で学んだことを生かすことができています。教職人生の出発に当たり、採用試験に合格し、2年間、自分の課顆を追求する猶予をいただいたこと、そういう時間をいただいたことは有意義でしたが、教職大学院で指導していただいた先生方と出会えたことは、教職人生の大きな支えとなっています。そして、教職大学院は、教職という共通の夢を持つ者が集う場所です。 だからこそ、共に学び、共に教育について語り合い、議論し合う仲間とも出会うことができました。
教職大学院の2年間は、こうした濃密な時間と場所を提供してくれました。また、たくさんのかけがえのない出会いも、です。採用試験に合格して現場に出ることも選択肢ではありますが、教職大学院ならではの「2年間の猶予期間」の濃密さは、これからを支えてくれるものであると言えます。是非、この時間を経験してほしいと思います。

久本成彦(瀬戸内市立行幸小学校・教諭)※令和元年度時点

私は政策課題研究研修生として、平成29年から2年間、岡山大学教職大学院に派遣されました。講義では、最新の知識や様々な理論を得ながら、現場で積み重ねてきた経験を問い直し価値付け、私自身の教育観等を更新できたと思います。とくに、教師の成長や学校の組織力についての知見は、とても新鮮で教育現場を見る新しい視点を得ることができました。新たな視点を得ると教育実践の見方が変わり、より多くの気付きを得られます。政策課題に関しても、改めて学校現場を見ると、様々な問題や要因が考えられるようになりました。その解決に向けて、「学校の自己更新力の向上に関する研究-学校評価を活用して-」というテーマで学校や地域全体を巻き込んで実践研究を行いました。

実践研究では、現任校の管理職や市教委の指導主事、大学のゼミの先生方をはじめ多くの方々にとてもお世話になりました。私が感じた教育現場の問題点やその解決に向けての取組、実践の分析等について、時間を掛けて耳を傾けて下さいました。それぞれの立場からの貴重なご意見を伺うこともできました。また、論文の読み方から研究の進め方等について繰り返し示唆を与えていただき、分析や提案、省察の方法を教えていただきました。この実践研究は、日常の教育現場から離れ、俯瞰して様子を見たり、時間を掛けてじっくりと課題解決に取り組んだりすることでしか得られない貴重な経験となりました。

「瀬戸内市次世代型教育研修会」の様子(瀬戸内市の小・中学校全教員への実践研究発表) 「瀬戸内市次世代型教育研修会」の様子
(瀬戸内市の小・中学校全教員への実践研究発表)

私は、2年間の学びの中で、他者との対話を強く意識するようになりました。的確な指示伝達を行うことや問題の答えをすぐ求めるような話合いを行うことよりも、あなたは何を問題と思うのか、その要因は、目標は、と互いの実践や考えを明らかにしながら、今後どう取り組むことに価値があるのかを一緒に探究する対話が大切であると思います。単に指導や取組を改善するのではなく、個人や組織の枠組み・価値を問い直し、修正することが教師個人や学校という組織にとって、成果を出すために意味のある学びであると考えるようになったからです。これは、私の学習観の更新といえるかもしれません。大学院で出会った多くの先生方は、今でも対話を続ける私にとって貴重な仲間となりました。今後も他者と対話をし、共に探究するような関わりを大切に、必要な知識や理論を学びながら自分自身を磨き続けていきたいと考えます。

PAGE TOP